|
北の方に多いトンボ。暖地では少なく、関東以西では稀種扱いとなる。山間部のため池や、平地のアシの茂った沼地等で、5月から6月半ば頃にかけて見られる。
浜松に住んでいた頃、テレビで有名なO沼のことを紹介する番組を放送した。沼のトンボ研究者のKさんという静岡大生（後にA.H.さん）が出演していたが、沼にいる代表的なトンボとしてヨツボシトンボを挙げていた。早速、Kさんに手紙を出したところ、Kさんは親切にO沼のトンボ相について教えてくれたが、それによると、当時既に五十一種類のトンボが確認されていたという。かのベッコウトンボもその中に入っていたが、僕はむしろヨツボシトンボの方に思いを馳せた。
ヨーロッパでは大群になって移動するといわれるが、日本ではどうなのだろうか。ただ平野部では、ある年突然多産したかと思うと、その翌年には全く見られなかったりする。これはひょっとして本種が大挙して移動していることを示しているのだろうか。
| 
