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稀種。全身赤紅色の美しいイトトンボで、キイトトンボとは好対照。体色が目立つためか、あまり明るいところには現れず、ヨシの茂みなどに潜んでいるので、簡単にはお目にかかれない。
子供の頃、図鑑の中の色々なイトトンボの写真をよく眺めていたが、とりわけ赤い色のベニイトトンボがお気に入りだった。
しかし、その姿に触れることは出来ず、長年憧れ続けていた。まだ浜松にいた頃、会社の休み時間に釣りをしていた父が見かけたという話を聞いて、ますます思いは募った。 埼玉に戻った1974年。埼玉トンボ研究の第一人者N先生から頂いた埼玉のトンボ資料を見て訪れた沼で、オオモノサシトンボやキイトトンボに混じって念願のベニイトトンボの姿を見つけることが出来たが、さすがに数は少なかった。
今では、そのあたりはすっかり整備され、ベニイトトンボやキイトトンボは姿を消してしまった。 | 
